こんにちは。ギャンブル依存症のルーモです。
ギャンブル依存症の方の大きな特徴には、約束を守れない。平気で嘘をつくという特徴があります。
特に末期症状の方は、この特徴が顕著に現れます。
そして金銭感覚も普通の方とは大きく異なっています。
こういった特徴がみられる方には、是非ギャンブル依存症という病気を知っていただき、治療につなげていただきたい。
今回は、ギャンブル依存症の末期症状とその時の対応方法について考えてみたいと思います。
最後の方に、当事者を治療につなげていく方法もご紹介していますので、ご参考にして頂ければと思います。

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約束を守れない、嘘をつくことは大きな特徴のひとつ
ギャンブル依存症の末期状態に陥ると、頭の中は常に「どうやって、いかにギャンブルをするか?」ということで頭がいっぱいになります。
パチンコなどのギャンブルをする方は、どなたも少なからず休日になりパチンコ店の開店時間が近くなってくると「パチンコ屋に行きたくてウズウズしてくる・・・」と、いったような経験があると思います。
この症状が依存症の始まりだと感じますし、ここで気持ちをコントロールできず、他の用事があるにも関わらずパチンコ屋に行ってしまうという方は、依存症に陥っていると言えます。
さらにこの気持ちがどんどん強くなってくると自分自身で自分をコントロールしたり、制御することができなくなっていきます。
すると・・・
より多くの時間をギャンブルに費やすために嘘をつきます。
ギャンブルに使うためのお金を工面するために嘘をつきます。借金をします。
自分の思った通りにならないとすぐにキレます。逆切れします。
当事者は自己嫌悪に落ちります。自殺願望を持ったりします。
ギャンブル依存症初期のころは、周りの人は本人を信頼しているので嘘に気付くことはありません。
巧妙な手口や、嘘を使い分けるのでなかなか気づく事は、難しいと思います。
ですが、次第にお金の工面に困ったり時間を作るために同じ嘘を繰り返すようになり、周囲も「少しおかしいぞ!?」と感じるようになります。
こういう状態になってくると、周囲の信頼も疑いに変わり始め、ボロボロと嘘が芋づる式のように発覚し始めます。
嘘で塗り固められた状態になったときは、すでにそれなりの借金があったり、ギャンブル依存症と呼べるような状態にありますし、当事者にはギャンブル依存症と認めてもらい治療に取り組んでもらう必要があります。
また、本人の気持ちはすごく複雑な状況にあったりします。ギャンブル借金の事で頭がいっぱいになり、人として余裕がなくなります。
余裕がなくなる事で、キレやすくなり普段穏やかな人でも性格が変わったように、怒りやすくなったりします。
上手くいかない事、気に入らない事があると逆切れして、他人を威圧し自分を守ろうとするのです。
そしてその後は、自己嫌悪に陥ります。
正しくない事をしているのは、本人も重々承知しています。
自分が嫌いになったり、どうしようもない状況に失望し、自殺願望を持つようになります。
こうなってしまうと、「もうどうにでもなれ・・・と、全てが投げやりになり、普段とれないような行動をとってしまうのです。
嘘を繰り返すことで、嘘をつくことが平気になる
ギャンブル依存症の人は、見出しにもあるように嘘を繰り返す事で、嘘をつくことをなんとも思わなくなります。
人の心を持たなくなります。
正常な状態だったら良心が痛むような事も、依存症の末期状態になると「平気でできる」ようになってしまいます。
どんどんエスカレートしてくると、人によっては、やがて犯罪などにも手を出すようにもなります。ギャンブル依存が原因でおきた犯罪や汚職事件も後を絶ちません。
普通の人には、理解できないようなことも「ギャンブルをする。」ということだけのために、なんでもできるようになってしまうのです。
だから私は依存症末期の方とは、どんな約束をしても意味がない・・・無駄であると感じます。だから正しい治療に向かわせる必要があるのです。
治療に向かわせるには、コチラをお読みください。
実際に私は、母親に「また借金をしたらその時はお母さんが死ぬ」と言われ約束をしました。
でも借金を繰り返してしまいました。
大切である母親に死んでほしいなどと思いません。本当に死んでしまったら、一生後悔するでしょう・・・
そんな気持ちも想像できるのに、繰り返してしまうのです。
これが依存症の一番怖い部分だと思います。
私はこのブログのサブタイトルにもあるように、人としての心を取り戻すためにブログを通じて学んだり考えたりしながら経験値を稼ぎ治療の道を進む。
そして一生このギャンブル依存症という病気と付き合っていくと決めたんです。なぜならば、依存症に完治と呼べる状態がないからです。
では、どんなことで本人の気持ちは救われるのでしょうか?・・・
まもれない約束よりも嘘をつかせないことが大切
約束を守れないのであれば、約束をしなければいいと私は考えています。
実際に私はこの方法によって、すごく気持ちが楽になりました。
何かしら抱えている葛藤や、ストレスを軽減してあげることも大切なことです。
本人も嘘を付くことが平気になっている状態でも嘘をついてしまったこと、嘘をついていることに罪悪感を感じています。
自己嫌悪にも陥ります。
だったら、お互いに約束をしない方がともに気持ち良く過ごせると思いませんか?
具体的には、「もう○○絶対にしないでね?」とか
「昨日どこいってたの?」
などといった質問は、NGです。
それを、「もう○○したくなることや○○したくなることあるかもしれないけれど、○○しないように一緒に取り組んでいこうね」とか「○○したくなったら、怒ったり責めたりしないから、なんでも話をしてね」などと言ってもらえる方が、すごく救われます。
気持ちが楽になります。
昨日何をしていたのか、どこへいってたのかわからなく、家族とすればまたパチンコに行ってたのか?などと心配になる気持ちもわかります。
ですが、仮に実際にパチンコ屋へ行っていた場合どうなるでしょう?
「友達と遊びに行っていた。」などと、結局は嘘をついてしまいますよね。
本人は、罪悪感と自己嫌悪に襲われます。
これが、また新たなストレスになりギャンブルにつながってしまいます。
では逆に、実際に友達と遊びに行っていた場合はどうでしょう・・・
「友達と遊びに行っていた。」本当のことです。
でも本人は、頑張って我慢しているのに、結局疑われる。信用されない。
ということがストレスになり、「どうせ信用されないならまたギャンブルしよう。」
といった具合になってしまいます。
だったら、聞かないことが一番賢明ですよね!
心配で心配で仕方がない気持ちもわかります。
けれどそこは、ぐっとこらえて本人が「本当の気持ち・本当の事」を話してくれるようになるまでじっと我慢することが大切なのです。
ギャンブル依存症の治療=信頼の回復 です。
何度も言うようですが、本当に大切な事だと私は思っています。
じゃあ何もすることはないの?
と思うかもしれません。でもできることあります。
お金を取り上げること奪うことは逆効果です。
お金がない=ギャンブルで増やす
という気持ちにつながってしまうのです。
ポイント
お金の管理を自分でしっかりとさせること。
必要以上のお金を持たせないこと。
信用してあげること。
新たな借金などできない環境を作ること。
嘘を付かせるような質問をしないこと。
借金の肩代わりは、絶対にしないこと。
以上のようなことに注意しながら生活をしてみてください。
でもやっぱり、一番はギャンブル依存症という病気と真剣に向き合う機会をつくること
依存症の治療は、本人が「どうにかしたい。治りたい!」という気持ちがなければ、何も始まりません。
本人が治したい!治療したい!と心から思える事が、治療への大きな一歩です。こんなの当たり前じゃん。わかってる事だよ。と、思われがちですが、実はこれが一番難しいと私は感じています。
私も、口先だけで今度こそ、次こそは・・・と何度も行ってきましたが、本当に心の底から治療したいと思えたのは、昨年末くらいでしょうか。
言葉では、なんとでも言えます。それを見抜くのも感じるのも、周りにいる方々の力だと思います。そこの気持ちにたどり着かせることが、ギャンブル依存症の治療において、一番最初の大切な事だと私は思っています。
じゃあどうやったら、本人をその気にさせる事ができるのか・・・
それは、また別の記事に書いてますので、コチラをご覧ください。
本人がその気になれば、後は周りの方々の対応や接し方で、状況はみるみる変わっていくと思います。
人は、1人では生きていけません。それぞれいろんな感情を持っています。ギャンブル依存に陥っている方のほとんどは孤独を感じています。是非、当事者の気持ちに寄り添って、依存症の回復に一緒に取り組んでいってもらえればと思います。
依存症の治療においては、家族や周りの方々の、理解と協力が絶対に必要です!!
治療には時間がかかります。
人生という長い時間をかけて作り上げてきた性格を1日や2日、1か月や2か月で変えられると思いますか?
治るとおもいますか?
急には、変わらなくとも必ず少しずつでも変わっていきます。
スリップを繰り返しても治療したい治りたいという強い本心があれば必ず変化があります。前へ進んでいきます。
当事者の方は、自己嫌悪に陥っている状態から自己を肯定し、自分を取り戻していく作業が必要になります。
行動する事で、未来は少しづつ変わっていきます。
どんなことがあっても自分の人生です。
いまから、ここから自分の人生を楽しんでいってみませんか?